ゾイドの魅力の一つに他のロボット玩具とは一線を画す緻密でメカニカルなデザインがあります。
一般的にロボット物の玩具はアニメや特撮などのメディア展開があって、それに合わせておもちゃやプラモデルとしての立体物を展開することが多いです。しかしCGのなかった頃のアニメや特撮は映像制作にかかる手間を減らすためにロボットのデザインに細かいディテールを入れることができずどうしても簡素なデザインになってしまいます。
その点、ゾイドは初めからおもちゃのシリーズとして世に出たためそのような映像制作によるデメリットに縛られることなく過剰ともいえるディテールをつけることができたのです。

当初、ゾイドにはストーリーにあたるものがありませんでした。そこでゾイドに世界観とストーリーが与えられたのがゾイドバトルストーリー（以下：バトスト）です。バトストのストーリーは地球から遙か６万光年の彼方にある未知の惑星、ゾイド星を舞台にヘリック共和国とそこから分裂したゼネバス帝国との戦いを描いた戦記物という形式で連載されました。
そして1999年にゾイドがアニメ化されたことによって新しいゾイドの世界が描かれることになりました。ゾイドのアニメは今までに4作品作られ1作目（無印）と2作目の「ゾイド新世紀/0」以外は世界観を共有していません。 現在のゾイドの世界観は各アニメシリーズや商品シリーズで世界観が統一されていない為色々な解釈の世界観が存在している状態です。